カウンセリングルーム　AQUA

　田村池のウオーキングから帰ったのが、ちょうど５時半。がついていない。


　「日馬富士・白鵬戦見ないの?」とオジサンにいうと「もうそんな時間？」とのんびりしている。千秋楽はいつもより取り組み時間が早い。ちょうど時間いっぱい。すぐ始まった。長い大相撲である。最期に片足でふんばっていた白鵬が転がった。強かった！日馬富士。体重が幕内力士の中で軽い方から２番目だそうである。祝・横綱昇進！

　先週、「ドロクター」の前編を見て、後編を見る予定だったのに、忘れて「岳」という山岳救助隊のドラマを見てしまった。
雪山や北アルプスの切り立った山間部の映像は迫力満点だった。

　私が高校生だった大昔、「東京農大ワンゲル事件」というのがあって、１歳年上の和田昇君という大泉教会の友人が、先輩からのリンチを受けて亡くなった。彼は、国立公園の管理人になるのが夢で大学進学を果たし、念願のワンダーフォーゲル部に入部した。初めての登山で、先輩方から殴る・蹴るの暴行を受け、無抵抗で内臓破裂。下山後、病院で死亡した。

　生まれて初めて身近な友人の死という出来事を体験し、裁判の傍聴券を求めて長い列に並んだ。公判には入れなかったが、後から分厚い公判記録を読ませていただいたのを覚えている。

　あんな雄大な山に挑もうとする男子学生のグループが、山に不慣れな新入生を痛めつけるなんて、信じられないことである。「しごく」ということばが、流行になり、その後、相撲部屋でも先輩力士が弟子をいじめるという風習が改まらないという繰り返しに心が痛んだ。

　昇君に暴行を加えたのも、社会人になっていたOBだった。判決が出た後、その先輩の父親らしき人と同じエレベーターに乗り合わせたのだが、執行猶予が付いた。「とにかく車に乗らないようにすることだ。事故を起こしたら執行猶予が取り消されるから。」と、話しているのを聞いて、反省しているのだろうか、なんと身勝手な、と怒りがこみ上げてきたものである。

　救助隊の人物の描かれ方が、潔く何より黙してそこに悠然と聳えている雪山やほぼ直角の岩山に圧倒された。
本格的な装備で登山する俳優さんに脱帽。軽装備で楽しむワンゲルと山岳登山は全く違うかもしれないが、昨日、ゆうわちゃんの写真を見たこともあって、一気に５０年近く昔に引き戻された感じがした。
　今はオジサン・オバサンになっているであろう、友人たちは元気だろうか？